広域科学専攻

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専攻長挨拶

専攻長 和田 元

和田 元

駒場Ⅰキャンパスにある総合文化研究科には五つの専攻があり,広域科学専攻はその中で唯一,自然科学の教育・研究が行われている専攻です。駒場Ⅰキャンパスに所属する自然科学系すべての教員がこの専攻の教育・研究に携わっています。広域科学専攻は,総合文化研究科の専攻の一つとして1985年に発足し,その後,大学院重点化による改組・拡充を経て,1995年に三つの系(生命環境科学系,広域システム科学系,相関基礎科学系)からなる現在の体制が完成しました。2019年末において,広域科学専攻には教員169名と大学院学生496名(博士課程220名,修士課程276名)が在籍しています。

広域科学専攻では,数理科学,情報科学,物質科学,生命科学,認知科学,スポーツ科学などの幅広い研究領域について,高度な専門性のみならず,様々な先端分野を広く横断する知識と先見性を備えた,問題発掘・解決型の人材の養成を目指しています。このため,教育・研究領域を物理学,化学,生物学,地学といった既存の分野に細分化せず,三つの系において独自に研究・教育目標を掲げ,互いに連携をとりながら専攻が運営されています。「生命環境科学系」は,生命に関して分子からヒトまでを包括する学際的な組織であり,対象とする教育・研究分野は細胞生物学,生化学,分子生物学,生物物理学,スポーツ科学,心理学,教育学など,多岐にわたっています。「広域システム科学系」では,自然界や人間社会における様々な事象の解析や問題の解決にシステム的な思考を駆使して取り組んでおり,情報,社会,宇宙,生態,環境などのシステムを対象としています。「相関基礎科学系」は,おもに物理学と化学の視点から,素粒子,原子・分子,分子集合体,巨視的な物質,生命体,地球といった自然界の様々な階層にわたって,教育・研究が推進されています。また,科学史・科学哲学の教育・研究も行われており,“科学や技術とは何か”という基本的問題に取り組んでいます。このように広域科学専攻で行われている教育・研究分野はきわめて多岐にわたっており,各教員の研究内容を眺めれば,その多様性を知ることができるでしょう。自分のやりたいこと,興味をそそられる研究を行なっている研究室が見つかったら,積極的に研究室を訪問してください。研究に興味をもってもらえることは教員にとってとても嬉しいことですので,どの教員も喜んで対応してくれるはずです。

広域科学専攻には,それぞれの系で実施される試験を経て入学することになります。このほかに,英語のみで学位取得が可能な大学院として「国際環境学プログラム」があります。また,副専攻プログラムとして,「科学技術インタープリター養成プログラム」が用意されています。広域科学専攻に入学後,これを希望して履修すれば,将来,社会で活躍するときに役に立つ様々な知識や技術を修得することができます。さらに,大学院生の研究活動を支援する取り組みとして,先端基礎科学推進国際卓越大学院やリサーチ・アシスタント制度のほか,広域科学専攻独自の事業として「博士・修士課程学生のための国際研究集会渡航助成」を行っています。

広域科学専攻に所属する教員は,それぞれの分野において世界でトップクラスの研究を推進しており,大きな成果をあげています。また,広域科学専攻は上記の教員数と大学院生数が示すように,大学院生一人当たりの教員の割合が非常に高いことが特徴であり,教員の教育に対する熱意も高く,大学院生は教員からきめ細やかな研究指導を受けることができます。広域科学専攻の優れた研究・教育環境のもとで,是非,皆さんも,次の世界をリードする研究者を目指してみませんか。